あたしよ、ルーティ。ルーティ・カトレット。
あ? 何であたしがそこまで怒ってるかって?
理由は一つしかないわよ!
あのくそガキとさぁ、ネボスケが喧嘩始めたのよ。もう五月蝿いったらありゃしないわ。
あたしだってそりゃーー喧嘩ぐらいはするわよ、姉さん。でもさぁ、それより酷いんだもよ。もう安眠妨害超して生活妨害だわ。
ホント、あそこまで喧嘩して何が楽しいんだかね。
え?あたし?
あたしはレンズ換金してお金貯める以上に楽しいものなんてないわ。
だって世の中
『金よ!』
少なくともあたしはね。
世の中神とかいう緑髪の司祭女とか愛とか言うピンクの髪の女とは違うのよ!
「あ、フィリア。あたしちょっと一人で出かけてくるね。ちょっと気晴らしに行きたいって言うか、なんて言うか……。ま、ごめんね〜〜〜」
「分かりましたわ」
てか、ここにいたくないだけなのよ。
ここにいないならどこに行ったって良いわ。あ、その前にティアラははずさしてもらうけど……
それくらいは当たり前……よね?
だって……リオンからも離れるんだもの。
ふと彼、リオン・マグナスから離れることにあたしは不安感を感じた。
今まで、あたしはアイツのことが嫌いだったし、アイツもあたしのことが嫌い……だったんだろうと思う。だってアイツは……
「まあ、それはしょうがないでしょう」
チェルシーの高い声が聞こえてくる。その後にはリオンのチェルシーにはとてもまねできないだろう低い声とネボスケのため息が聞こえてきた。
せっかくのあたしの考えを……消し飛ばしてきた馬鹿どもが今ここにいるわね。
でもはっきり言って今のあたしに戦う力なんてない。速く逃げなくちゃね。
そうじゃないと……あたしが死ぬことになっちゃう。
こうなったら最後モンスター退治ね! 今日こそ最高峰のレンズを手に入れてやるわ!
え? 最高峰のレンズって何かって?
それは……10枚400ガルドで換金できるレンズよ。それが500枚もあれば……かなりのお金が集められるじゃない!
ね? 行くわよ!
あたしは一人街から少し離れた辺鄙な場所に行った。
ここら辺を彷徨ってたら強いモンスターがどかどか出てくるし、ね。
来たわ!
「スナイプエア! スナイプロア! ブラッディローズ!」
レンズは……。
ラフレンズがいっぱいで、一番高いスフィアレンズはないわね。
運が悪かったようね……。
っともういっちょ!
「え!?」
に、人間? 何でこんな所に?
だって、ここって通常人があんまり来ないところだから沢山モンスターがいるし、
そいつらが成長してめちゃ強くなってるはずなのに!
「だ、誰?」
あたしはそっと後ろを向く。
後ろには、見覚えのあるぼさぼさ頭の金髪。あたしと同じ黒色の髪のくそガキ。
ピンクの髪の毛をくくっている子。
だ。
「何であんた達ここに!?」
あたしは恐る恐る聞いた。
「俺、君にあったことないんだけど……誰?」
ちょっとスタン! あたしのこと覚えてないの!?
あたしはスタンとリオンの剣の鞘を見た。二人ともソーディアンを持たずふつうの剣を持っていた。
え!? だから何で!
そっか、あんた達ソーディアンをおいてきてここまで来たってワケね。
で、ディムロスとシャルティエに一発やられて気を失って記憶がないと。
なーるほど。
じゃああたしも、
「メイルシュトローム!」
詠唱時間が長いですって? これでもあたしが使える晶術で一番レベルが高い奴なのよ。
それはそれは詠唱時間も長いって……
じゃなくて、あんた達。
何であたしに気づいてないのよ! フィリアは!? ウッドロウは!? マリーはぁ!?
「おい、スタン。何でお前コイツに気づかないんだ。ルーティだぞ?」
あ、ありがとうリオン!
あたしは今あんたを命の恩人に認めたよ。
「確かにあたしがルーティよ。スカタン!」
あらぁ。コイツはあたしの顔も声も全く覚えてないってコトね。
やっぱりこいつら(主にスタン)は馬鹿なのね。
「スカタン! この曲、覚えてない?」
会いに行きたい人がいますか 今 涙を誘うのは なぜでしょう?
あたしは静かな声で歌い始めた――
「お前、誰だ? 俺はお前を知らない」
ホントに最悪!
あたしが、18年間生きてきてココまで最悪だったのは他にないわ!
「はぁはぁはぁはぁ」
後ろから乱れた息が聞こえてくる。
見ると、ウッドロウ、フィリア、マリー。
「あんた達、助けに来てくれたのね!」
「ええ。来ましたわ……。ちょっと待ってくださいね。えーい! フィリアボム!」
フィリアがスタンにボムを投げつけた。
スタンは気絶したけど、
後で目が覚めた時、ちゃんとあたしのことを覚えてくれた。
スタンは記憶喪失になっていたみたいで、衝撃であたしのことを思い出してくれた。
でも、おかしいわね。
あたしのことだけ覚えてないなんて。
フィリアが薬でも飲ませたのかしら。
ま、いっか。
解決したしあたしはレンズ換金に言って子よーっと!
終わり。