「チェルシー・トーン・・・。
数回あっただけだけど結構仲良くなったのよね・・・。
あと、スタン・エルロンかぁ。どんな人なんだろう・・・」
アイラは夢の世界へ入っていった。
「スタン」に会える確率も、「チェルシー」と再会できる確率も低いのに。
あこがれだったのだ。
「スタン」という一人の男が。
一度で良いからあってみたかったのだ。
彼に。
そして、彼の仲間に。
 彼女はスタンに会い、チェルシーに再会するために旅に出ている。
今向かっている、「クレスタの街」には、
スタン・エルロン、ルーティ・カトレット、リオン・マグナス、マリー・エージェント、チェルシートーン、
の五人が住んでいる。
彼らは全員人気で、様々な国や地域から、一目見たいと会いに来る人が多いのだ。
アイラもその一人なのだが、他の人たちとは訳が違う。
なぜなら、チェルシーと友達だからだ。
全然知らない人の単なるあこがれからではない。
れっきとした友との「再会」が目的だ。

(スタンたちのことを何も知らない連中にだけには何も言わせたくない)
彼女はそんなことを考えながら、食堂へ向かった。
そこには、沢山の料理が湯気を立てておいてあった。
(どれもおいしそう・・・)

彼女はとてもお腹がすいていたため、
白身魚のフライを三枚、スープ二杯、サラダ二皿、ロールパンを五つ食べ、
自分の部屋へと戻った。
(明日は、多分、いや絶対スタン・エルロンに会えるわ!)
そんなことを考えていたので、彼女はうきうきして全然寝られなかった。

走っていこう 未来はきっと輝いている
誰のためでもない 自分の輝く未来へと
走っていこう

たとえそこに何があったとしても
ずっと 走っていこう

この先の輝く未来へ 走っていこう

これは、彼女が大好きな詩人が書いた詩の一部分だ。
いつも、元気になりたい時に読んでいる詩で、毎日一回は確実に読んでいる。
そして、翌日。
「うん!大丈夫!」
アイラは自分に一声声をかけてから歩き出した。
もう後ろは見ない。
ここまで来たら「引き下がれない」

ダリルシェイドから出てクレスタ方面へ、何も気にせず歩いていく。

そして、クレスタへ一歩足を踏み入れる。
故郷から離れて来たこの街。あこがれの街「クレスタ」で、今日から新しい生活が始まると思うと、
胸がはしゃいでとてもうれしかった。
一人の少女がクレスタを歩いている。

ここは年間三十人ほどしか来ない小さな街だ。
最近は、四英雄がいるという噂も流れ、観光客も増えたが、それでも年数十人しか来ない。
この町で一番大きいものと言ったら「孤児院」くらいしかないし、人もそこそこしかいないいわいる「田舎」だったため、
怪しい人や観光客がいれば町中が知っているという状況になってしまう。

もちろん、スタンたちもそのウワサはしょっちゅう聞くことが多かったし、今日も聞いた。
それが、今ここに到着した「アイラ」のウワサであることは、彼らには分からなかっただろうが……。
 今、ここに到着し、ウワサになっているらしい「アイラ」という少女が、クレスタの孤児院へ歩いていく。
その少女は、ルビーのように赤い目と、墨のように黒い髪の毛が特徴だった。
身長はリオンより少し高く、体型はスレンダーだ。
強いて言えば体型は、ルーティみたいな感じにぱっと実では見えた。

 アイラは、スタンたちの姿を確認すると、
「アイラと申します。
あなたは、スタン・エルロンさんですか?」
と尋ねた。
「そうだけど……。
おーい。ルーティ。ここにアイラって言う少女が来るって言う話聞いたか?」

すると、呼ばれた女性、ルーティ・カトレットが、
「聞いてないわね。
まあとりあえず一番端の部屋に荷物を置いてきてよ。
話はそれからだから」

 あたしは、指定された部屋に入った。
そこはチェルシーの部屋だった。

 チェルシーは、あたしよりも少し年下の少女で、髪の毛の色がピンク。
また、ポニーテールでへそ出して、ほんと体型いいわね〜ってかんじの少女。
身長はあたしより15cm位は低いかな。
「お久しぶりです。アイラさん」
「ごきげんよう、チェルシー」

 彼女の部屋は、整頓されとても綺麗だ。前あたしが住んでいた部屋となんてとても比べられない。
部屋には、ウッドロウの肖像画が何枚もはってあった。
また、同じく彼の鎧など、ウッドロウのものが沢山置いてあった。
後は、上質そうな本棚、名弓などが展示してあり、
少女の部屋というにはほど遠そうだと思ったが、ベッドのところに
数個のぬいぐるみが置いてあったので、それが、唯一少女らしいものだと感じた。
そして、辺りを見回して
「あんた・・・。
ウッドロウ王のものが多いね」
と言った。
(やっぱり、ウッドロウ王のことが好きなのかな???
あたしはスタンとリオンかな・・・)
「はい。
ウッドロウ様がこの街に来た時に描いた肖像画がほとんどですよ♪
あと、ウッドロウ様の鎧もあるんですよ」
と元気よく話す彼女をみていたあたしは、
ウッドロウ王とはいつ頃から知り合いだったのだろうとか、別のことを考えていた。
チェルシーは恋する乙女モードに入って、完全にボーとしていた。
「チェ・チェルシー?
どうしたの?」

チェルシーはびっくりして体を上げて、
「ゴメンなさい」
と謝った。
その姿はとても可愛らしいというか、愛おしいというか、そう言う感じだった。

しばらく立った後、あたしは質問をした。
「チェルシー、あんたは会いたい人とかいないの?
ほら、ウッドロウ王とかさ」

チェルシーはウッドロウを好きなのだろう。
彼に関する物が沢山置いてあったため、予測をしてみた。

「行きたいですけどぅ、一人じゃちょっといけそうにないんですぅ」
彼女は一人でなければ行っていたようなのだ。
ここからハイデルベルグまでは、セインガルド港より定期船に乗っていき、
道中危険である。
運が悪ければ、モンスター等と遭遇する可能性もある。
さらに、定期船は盗難が多く今までにもかなりの件数があるらしい。
あたしはそう言うことを知っていたから、
「じゃあ、あたしも行くよ」
と優しくチェルシーに言った。
その後、話を聞くと彼女はリオンとマリーも一緒に旅に出る計画を立てていたと言うことを聞く。
チェルシーはそんな話をしながら、弓を取りに行く。

「それは、何?」
チェルシーに尋ねた。
「弓ですよぉ。
おじいちゃんに作ってもらった愛用の弓なんですぅ」
木箱の中に入っているそれは小弓といわれるものだった。
木箱にはもちろん鍵はかかっている。
それの鍵をあけ、弦の調整などを始めていた。
もう、出発すると決めたらしい。
あたしはそんな彼女をじゃまするのが嫌だったので、「挨拶に行ってくる」といって部屋を出て行った。
NEXT ヾ(⌒▽⌒ )ノ彡
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アイラはリオン派なのでしょうか、それともスタン派なのでしょうか。
謎がたくさんあると思いますが、証されるのはまだまだですよ(笑)